MARCH 2010
Diary

3月18日 「コララインとボタンの魔女3D」
 またまた映画評で御茶を濁します…。

 郊外のアパートに引っ越ししてきたコララインですが、両親は仕事が忙しくてちっともかまってくれません。仕方なしに家の中を探検していると、壁紙に覆われた小さなドアを発見します。でも、壁紙を剥がしてドアを開けてみると、ドアの向こうには壁があるだけでした。その夜、寝室に現れたネズミを追って、再び例の小さなドアを開けてみると、その先には長いトンネルが広がっていました。不思議に思ってトンネルを抜けていくと、その先には何ともうひとりのパパとママがいるのでした…。
 
 ニール・ゲイマン原作の同名小説を「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督ヘンリー・セデックがストップモーションの人形アニメで作り上げたこの作品は、規模といい緻密さといい、前代未聞のスケールで驚かせます。何しろ主人公のコララインの表情だけで207336通りあるというんだから呆れます。「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のジャックの表情がたった16通りだったことを考えると、いかに膨大な数かが分かろうというもの。しかも、犬248匹の観客やら、61匹のネズミのサーカスやら、50種類の顔パーツで作った変身シーンやら、その数を聞いただけでも卒倒しそうになる程の手間と労力をかけているのです。CG全盛のこのご時世にあえてストップモーションに拘る執念には頭が下がります。
 
 加えて今回は最初から3Dを念頭に作っているのです。これがまた巧い具合にハマって、かなりの3D体験をさせてくれます。特に最後の3D映像はビックリする程飛び出ていました。まさにストップモーションと3Dの見事な融合といえるでしょう。
 
 さて本作ですが、元来児童文学なのですが、「ホントは怖いグリム童話」のように結構怖い描写もあって、子供達を震え上がらせるには充分です。私が観た回は昼ということもあって子供連れが多かったのですが、場内のあちこちで子供の泣き声が聞こえました。きっと彼らには恐ろしいトラウマとなって、生涯忘れられない作品となる事でしょう。
 
 キャラのデフォルメも素晴らしく、アニメも良い出来なのですが、唯一気になったのが日本語吹き替えの声優です。集客を狙ったのでしょうが、安易なタレントの起用で少々興ざめさせられたのが残念でなりません。3D版ということで日本語吹き替え版しか上映されていなかったのですが、是非とも字幕版でもう一度見直したいものです。
 
 ★★★☆☆☆(ダコタ・ファニングで聴きたかったです)