SEPTEMBER 2009
Diary

9月24日「最近観た映画DVD評」

「ベッドタイム・ストーリー」
いかにもお手軽なディズニー映画という感じの作品。家族揃って楽しめるように作ってあるということは、子供にも大人にも中途半端になってしまうのです。

「ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー」
どうしてチュンリーだけに的を絞った話が作れなかったのだろうか?はっきり言ってサブ・キャラ的なFBIの男はいらないと思うし、陰の組織「スパイダーウェブ」だって必要ないと思います。 主演のクリスティン・クルックは頑張っているのに残念ですね。

「テラー・トレイン」
人体の造形が非常に良くできています。演出に多少荒削りなところもありますが、B級ホラーとしては及第点をあげられると思います。ともかく東欧の旅は怖いですね。

「アンダーワールド:ビギンズ」
「アンダーワールド」シリーズの始まりを結構真面目に描いています。しかし昔の話なので銃も出てこないし、戦闘描写があまりに無骨でスタイリッシュさに欠けます。それにしても、こんなに地味な話に何故にこれほどの予算が出たのかが不思議です。

「フロスト×ニクソン」
ニクソンが似ていないけれど、役者の熱演で本物かと錯覚してしまいます。でも、ホントに似ていないんですけどね。対談しているだけなのですが、演出が上手いので結構盛り上がります。

「バンコック・デンジャラス」
苦悩が似合うニコラス・ケージの殺し屋って、どうも似合いません。それに、映像の質感も出てくるキャストも演出も、まるでタイ映画みたいです。

「イエスマン」
なんでもかんでも「イエス」と答えて幸せになれるなんて、どう考えたって無茶な話だと思います。こんな無茶な設定から、大爆笑のお話を創り上げた脚本家にはホント頭が下がります。今のところ、私が今年一番笑った映画です。

「ロックンローラー」
ガイ・リッチー監督お得意のイギリス・ギャング映画です。小気味のいい洒落た語り口とスタイリッシュな映像はさすがです。それにしても、ロンドンの街並みの変わりようには驚きました。

「パニッシャー:ウォー・ゾーン」
「今度は戦争だ」とばかりに物量は増しましたが、ジョン・トラボルタのようなスターがいない分、どうしても小粒な印象は拭えません。

「マックス・ペイン」
翼人が出てきたりするので「コンスタンティン」を期待すると、肩すかしを食らいます。スタイリッシュな銃撃戦が見所ですが、話としてはどうも中途半端で納得がいきません。

「バビロンA.D.」
出だしは好調ですが、主人公達が疾走し始めると、どういうワケか次第に失速するドラマ。クライマックスでも盛り上がらず、付け足しのようなラストには呆れるばかりです。

「アメイジング・ワールド」
テリー・プラチェットの「ディスクワールド」シリーズ待望の映画化作品です。設定も舞台背景も面白いので久々の拾い物かと思いきや、何故か中途半端な終わり方。洋盤では時間が倍近くあるのに、なんで日本版は短く編集したのでしょうか?謎です。

「パッセンジャーズ」
ミステリー・サスペンスかと思いきや恋愛物に移ったりして、のらりくらりと掴み所の無い話が続きます。ところが最後の20分になると急転直下、あれよあれよの展開で感動のラストに至ります。前半の冗長で気怠いミステリー風メロドラマも、全てはこのラストのための伏線だったのです。

「ディファイアンス」
ベラルーシの森に逃げ込んだユダヤ人レジスタンスが興味深く描かれています。どこか牧歌的なのも、民族性の表れなのでしょう。ダニエル・クレイグが出エジプトのモーセのようです。

「ラースと、その彼女」
等身大のラブドールを愛してしまったラースの物語。こういうアイデアだと、オタク的には「マネキン」のように本物の女性になったりと、色々と妄想が膨らむのですが、ところがどっこい、健全な女性がシナリオを書いたものだから、心温まる良い話が出来上がってしまいました。

「チョコレート・ファイター」
少女版「マッハ!!!!!!!!!!!!」文字通りスタント無し、ワイヤー無し、CG無しの格闘アクション映画ですが、少女が主人公という点がミソです。さすがにスタントは使っているようですが、それでももろに顔面パンチを食らわせたり、痛々しいシーンが続きます。特に最後のクライマックスのシーンはどうやって撮ったんでしょう?3階から人が次々に落ちる様をワンカットで撮っているんですけど、死人が出ないのが不思議なくらいです。

「インストーラー」
さすがフランス映画はハリウッドとひと味もふた味も違う。オチはすぐに分かるし、どうにもスッキリしないラストではありますが、これも味なのでしょう。

「ブッシュ」
落ちこぼれのジョージ・W・ブッシュがいかにして大統領に上り詰めたのか?どうしてイラク侵攻を始めたのか?彼の信心深さが逆に不気味です。「フロスト×ニクソン」と違い、それぞれの役者がみな本人にソックリなのも見物です。