JUNE 2009
Diary

6月14日「ターミネーター4」

 本国アメリカでは公開週に1位を「ナイトミュージアム2」に奪われ、2週目には4位に転落するという体たらくで、これでは200億円とも言われる製作費をとても回収出来そうにありません。新シリーズ3部作の始まりから早くも暗雲立ちこめていますが、果たして出来は如何でしょうか?

 審判の日の後、2018年の世界では、スカイネットが繰り出すロボットたちと人間たちの弛まぬ戦闘が繰り広げられています。レジスタンスのリーダーとなったジョン・コナーは、敵の仕掛けた罠をかい潜り、スカイネットへの反撃を繰り返していました。一方、同じく審判の日を生き延びたカイル・リースは謎の男マーカス・ライトと出会い、共にレジスタンスに加わるべく、ジョン・コナーのいる街へと向かうのでした…。
 
 今までのターミネーター・シリーズでは、未来からやって来たターミネーターがサラ・コナー母子の命を狙うという、追う者と追われる者という構図で語られていたのですが、今回はそこにカイル・リースと謎の男マーカス・ライトが加わり、関係がやや複雑化しています。そして、追う方のターミネーターも、これがまた様々な種類の物が沢山出てきます。そんなワケで、思い入れの対象が分散してしまっているんですね。群像劇ならいいのですが、そりゃあ「ターミネーター」じゃないよね。なんて思ってしまいます。
 
 アクションもVFXも凄いけれど、何故か燃えないこの気持ちは何なのでしょう?近未来ロボットSF戦争映画としては申し分ない出来なのですが、私たちが「ターミネーター」に望むものが得られないもどかしさを、どうしても感じてしまうのです。
 
 そんな中、なつかしいあの顔が登場した時、私たちはこの映画が「ターミネーター」だったんだと再認識します。やっぱり州知事は偉大だなあと、思い知らされる瞬間です。こうなったら、次回作ではCGで州知事を沢山出して欲しいなあ。

☆☆☆☆★★★