JULY 2008
Diary

7月5日「スピード・レーサー」

 話題の「スピード・レーサー」ですが、折角招待状を送ってもらったプレミア試写会にも行かなかったので、公開初日に早速観に行きました。6ワンダフリーを使って…。
 
 極彩色の世界に目まぐるしく飛び交う光りのシャワー。もう、何て言うんですか、凄いですねえ。なんでここまでと思うくらいに、画面に詰め込まれた情報量が半端じゃありません。ひとつのシーンで4つも5つも情報を重ねていますから、とても把握できたもんじゃありません。ウォシャウスキー兄弟が「マトリックス」を越える映像革命を起こそうと挑んだ「スピード・レーサー」は、まさにCGの万華鏡でした。「シン・シティ」や「300」に触発されたのでしょうが、それにしてもこれはやり過ぎで、観る者を生理的に拒絶しかねません。ここまでやると、「マッハGOGOGO!」の実写化というより、CG映像化と言うべきでしょうね。
 
 とは言え、凄いことは凄いんですよ、これが…。漫画的とも言える演出も、見方を変えれば功を奏していて、驚くほど効果的だったりします。例えば過去の出来事を紹介しつつ、現在の出来事を色々な視点で描ききってみせる手腕には舌を巻きます。こんなに沢山の情報を数秒で表現するなんて、まさに驚異と言わざるを得ませんが、これについていく観客の身も考えて欲しいですね。それも、全編に渡ってこの調子ですから、観ている方はたまったもんじゃありませんよ。いや〜、疲れたぁ!
 
 ちなみに、劇中登場する、変な日本語を喋るアニメはG・ダロウ君の作品です。主人公の家の壁にも彼の絵が飾られていました。ついでに言えば、冒頭のシーンに登場するパラパラ・アニメは彼の娘が描いたそうです。
 ☆☆☆☆★★★