MARCH 2008
Diary

3月1日 「ジャンパー」 

 テレポーテーション(瞬間移動)能力を持つ若者の物語を、スピーディーなアクションでテンポ良く見せるSFアクション映画です。主人公の若者は子供の頃、ある事故がきっかけでテレポーテーション能力に目覚めます。このあたりが面白く、どうやらテレポーテーションする時、自分の近くの物も同時に運ぶようだとか、どういう場合にテレポーテーション出来るのか?とか、目的の場所を決める方法は?とか、少しずつ分かっていく過程が手際よく説明されていきます。それにしても、なんでいつも図書室に行くのか?きっと、書棚にヒントがあるのでしょうね。
 
 彼のテレポーテーション能力には限界がないようで、世界中どこでも好きな場所に瞬時に移動できるから凄いですね。スフィンクスの頭の上でティータイムを楽しむなんて、夢のようなことも出来てしまうんですから…。東京の銀座や渋谷に出没するのは、やっぱりマシ・オカの影響でしょうか?
 
 しかし、この「ジャンパー」は欲望のままにどんどん反社会的行為を重ねて、少しも悪びれないところから、次第に疑念が湧いてきます。これでは、非常にタチの悪い犯罪者と同じじゃないか。案の定、ジャンパーを狩る組織が現れ、今度は追われる立場に。その組織は悪として描かれているけれど、果たしてどちらが悪なのでしょうか?う〜ん、よく分かりません。
 
 ともかく、ジャンパー狩り組織が登場してからは、話が俄然こじれ始め、謎が謎を呼ぶ展開になだれ込みます。で、一応の収拾はつくのですが、多くの謎が未回収のまま残されてしまいます。これって、最初からシリーズ化を念頭に作られたんでしょうかね。なんだか、TVドラマシリーズのプロモーションような作りなんですね。テレポーテーションは爽快なんですが、どうもスッキリしませんよ、まったく。
 
 ☆☆☆★★★