AIPRIL2006
Diary

4月10日「驚愕のB級映画」
 最近DVDで、ちょっと良いB級映画を観たので、気をよくしてまた借りてみてしまいました。でもさすがにB級映画ですから、そんなに甘くないです。10本借りて、ほとんどがハズレでした。ただ、「キラー・スネーク」なんていう、愛すべき作品もありました。お金は余りかかっていませんが、大金を掛けて作った「アナコンダ2」よりは遙かに面白いと言えます。(だからといって、けっして誰にもお勧めできませんが…)作品としては、どうしようもないくらいにB級ですが、主役の大蛇が愛嬌があって、憎めないんですよね。
 
 そんな中、ごく最近に観た2本のB級映画は、色々な意味で驚かされました。去年は「フォーガットン」なんていう超驚きの映画がありましたが、そこまでの驚きは無いものの、これはある意味映画史に残るかもしれないサプライズです。
 
 まず1本目が「蝋人形の館」です。前もって言っておきますが、この作品はB級でも、クズの部類に入るような低級作品です。とにかくシナリオが酷い!主人公達若者グループが殺人鬼の住む館に迷い込み、さんざん酷い目に遭うという、ホラー映画お決まりのパターンです。けれど、この若者グループの無軌道ぶりが滅茶苦茶で、むしろ殺人鬼に代わってお仕置きしたくなってしまうくらいです。
 
 なにしろ、人の忠告は聞かないわ、無計画で行き当たりばったりだわ、車に石を投げつけてライトを壊すわ、見るからに怪しい男にホイホイついていくわ、他人の家に勝手に入りこんで物を壊すわ、気味の悪い屋敷に恋人をひとりで置き去りにするわ…、もう見ていて腹立たしい限りの連中です。そんなわけで、彼らが次々と殺人鬼の犠牲になっていくと、思わず溜飲が下がってしまいます。
 
 さて、この映画の致命的な点は、なんと言っても若い女の子がたった2人しか出て来ないところです。しかも、そのどちらも○○○にならないことです。これはどう考えてもおかしい。ポスターに釣られて観に来た人はがっかりするでしょうね。
 
 でも、しかし、この映画のクライマックスは凄い!いや、前半の冗漫な展開といい、お粗末なシナリオといい、すべてはこのクライマックスを見せるために、わざと観客を油断させていたのですね。これはあまりに馬鹿馬鹿しく、素敵ではないですか!確実にB級映画史に残る名シーンですよ。いや、久々にビックリさせられました。劇場で観たかったなあ。(前半、かなり辛いだろうけど…)
 
 そして、もう一つ驚いたのが「プレデターX」です。原案・製作・監督のクリストファー・コッポラはニコラス・ケイジの実兄。それに脚本はアドリーエン・スタウト・コッポラですから、まさにコッポラ一族が作った映画です。当然期待してしまいますが、これも完全なハズレでした。だいたいVFXのスタッフが同じだからといって「プレデター」の名前をタイトルに付けるから、誤解を招くのです。原題は「CREATURE」ですからね。それに釣られる私も困ったものです。
 
 しかし、この作品には一つ驚くべきことがあるのです。な、なんとワンダーウーマンのリンダ・カーターが出演しているのです。いったい幾つなんだ!?しかも、信じがたいことに濡れ場もあるのです。「スカイ・ハイ」にも出ていましたが、私はてっきりCG合成だと思っていました。でも、ちゃんと実物がこうして出演しているわけですから、あれも本物だったのでしょう。これには心底驚きましたが、考えてみれば…日本にも「由美かおる」という、ワンダーウーマンがいたのでしたね。