FEBRUARY 2006
Diary

 2月24日 「漫画の実写映画化」
 
 「デビルマン」や「鉄人28号」、「キューティー・ハニー」「仮面の忍者赤影」「漂流教室」「ドラゴンヘッド」「あずみ」「奇談」「最終兵器彼女」etcと数々の漫画が実写映画化されてきましたが、今まで上手くいった例は「オールドボーイ」とか「隣人13号」と、ごくわずかです。この分だと、これから作られる「どろろ」や「デス・ノート」「蟲師」etcも先が思いやられます。なにぶん漫画はシーンやキャラクターが確立しているため、それが逆に映像化の障害になっているようで、この辺りをどう克服するのかが映画化の最大の課題と言えるでしょう。
 
 ここのところ、立て続けに漫画原作の映画がDVDになったので、まとめて観てみました。これらは原作のファンからも結構好評価を受けた作品です。評価の方は色々あって書きにくいので、短い感想に留めておきます。
 
 
 「逆境ナイン」
 これはホントに、呆れる程のおバカ映画です。それも、相当のおバカです。でも、そのおバカを本気で作っているところに好感が持てます。もう、こんなバカなネタに特殊効果をふんだんに使って、何を考えているんだろうと思っちゃいます。でも、おバカも徹底してやり抜けば大したもので、その姿は感動的でさえあります。それに、この映画の製作そのものが、まさに逆境だったでしょう。
 
 「頭文字[イニシャル]D」
 古くは「マルホランド・ラン」、新しくは「ワイルド・スピード」という走り屋(街道レーサー=ローリング族)の映画がありましたが、これは日本の漫画を香港が映画化した直球勝負の走り屋映画です。原語版で観ると、中国語をしゃべりながら豆腐を運ぶ姿が奇異に映りますが、日本語版で観れば違和感なく観られます。おそらくは道路交通法との絡みでしょうが、日本で作られなかったのが残念です。でも、配役が「インファイナル・アフェア」とダブルので、原語版で観るとなんか凄く豪華な気分に浸れます。
 
 「NANA」
 大人気少女漫画の映画化です。原作は読んでいませんが、画面が妙に窮屈に見えるのは原作のシーンを忠実に再現したからではないでしょうか?構図が横長のスクリーンに合っていないので、背景がどうも寂しく見えます。ロングやカットバックや移動撮影など、もっと映画的にダイナミックな表現方法を駆使しても良かったのではないかと思います。でも、それでは原作の雰囲気が壊れるのかも?