AUGUST 2005
Diary

  8月11日「仮死911」

 9月11日に総選挙が行われるという噂は、随分前からスポーツ新聞の見出しに踊っていたのですが、まさか本当になるとは驚きました。「郵政民営化法案」に反対票を入れた議員が自民党公認を外されることになりましたが、よく考えてみればこの人達は所謂「抵抗勢力」ですから、まんまと自民党から追い出される口実を首相に与えてしまった事になります。
 
 民主党が「郵政民営化法案」に反対した理由も決して一様ではなく、そもそも民営化に反対している旧社会党派と自民党内の抵抗勢力に骨抜きにされた「郵政民営化法案」では生ぬるいという急進派に別れています。ですから、「抵抗勢力」を追い出した自民党がより徹底した本来の「郵政民営化法案」を提起するなら、民主党の急進派が自民党に合流する可能性もあるわけです。で、もしそんなことが起こったなら、抵抗勢力抜きの自民・公明で軽々過半数を占め、行政改革が加速されて行くことでしょう。

 政府が「郵政民営化」を糸口に目指しているのは、「小さな政府」の実現です。公社を止めることによって国の支出を大幅に削減し、「公」のもとで死んでいた莫大なお金を民間に流すことで経済を活性化し、民営化することによって無駄を無くすばかりか新たな巨額の税収源を生みだそうというのです。もしそれが全て実現すれば、国の財政はもとより年金や福祉などの諸問題も一気に解決するでしょうが…果たしてそんな夢のようなシナリオをホントに実現させることが出来るのでしょうか?(実際、アメリカではこの「小さな政府」を実現し、莫大な赤字を解消したばかりか黒字へと転じることに成功しました。もっとも、他国《特に日本》に対する巨額な借金は残っていますが…返す気あるのかなあ?)
 
 死に体なのは造反議員か、自民党か、民主党か、余計な公益法人か、国民か?全ては9月11日に明らかになることでしょう。