APRIL 2005
Diary

4月2日
 「これがSFだ!」
 
 念願の「アウターリミッツ」DVDボックスがようやく届きました。今回のDVDボックスは3000セット限定販売ですが、マニアも納得の見事な内容となっています。はっきり言って輸入盤よりもず〜っと良い出来です。
 
 全話デジタル・リマスターですので映像は綺麗だし、TV初放映時の吹き替え音声を収録しているのが嬉しいところです。ただ本編は完全版ですので、TV放送時にカットされたシーンでは字幕のみとなります。しかしこのカットされたシーンを観てみると、絵的には地味でも物語の中で非常に重要なシーンが多いことに驚かされます。
 
 更に、DVDボックスには各話解説付き豪華ブックレットの他に少年マガジンに連載されていた大伴昌司氏監修、淀川長治さん解説の「SF怪奇名作劇場」復刻縮尺版まで付いています。これは素晴らしい!よくぞ作ってくれたと、制作スタッフに感謝したいくらいです。
 
 さてこの「アウターリミッツ」(「ウルトラ・ゾーン」)ですが、当時人気を博していた「ミステリーゾーン」とは違い、空想科学を基盤としたちょっと硬派な作りが特徴でした。毎回不気味なエイリアンやモンスターが登場するところなんか、まさに「ウルトラQ」の元祖と言えるでしょう。(怪獣はでませんが…)
 
 とにかく全編を通じてダークな作りが印象的で、子供の頃毎週怖い思いをして観た記憶があります。それもそのはず、何しろ脚本には「サイコ」のジョセフ・ステファーノ、演出には「宇宙戦争」「黒い絨毯」のバイロン・ハスキン、ストーリー・コンサルタントには「原始怪獣現る」の脚本家ルー・モーハイムが参加しているのですから頷けます。

 今観るとさすがに特撮は稚拙で荒いですが、その分得体の知れない怖さが画面から醸し出されて、なかなか味わい深いものがあります。なんと言っても、昨今あまり観られなくなった画面から溢れる「センス・オブ・ワンダー」の心意気が嬉しいです。ルーカスもスピルバーグもみんな子供の時に多大な影響を受けた珠玉のSF世界がここにあります。